1、憧れの注文住宅



東京出身の夫婦が、故郷の東京は大好きだし、仕事をしたり遊ぶには申し分ない場所でも、もう住むところではないと決別を決断し、自然の溢れる静かなところで終の棲家を探してついに見つけた場所で家を建てることにしました。地元の方から直接多くの情報を収集し、夫婦の希望を精一杯詰め込んだ注文住宅は、とても信頼のおける設計士さんのおかげで実現の運びとなりました。妻の要望が殆どの中、唯一、夫である自分の希望で叶ったものが「薪ストーブ」でした。


2、思わぬハプニング


冬場にマイナス10度になる日もある彼の地で、暖房は不可欠でしたので、「薪ストーブ」は大活躍すること間違いなしで、その独特の暖かさを期待して導入を決めたのですが、一つ心配なことがありました。最近の住宅は設計の技術が格段に上がって、「高気密高断熱」だと言うことです。大変結構なことだと思うのですが、妻は、そのことから「薪ストーブ」を焚くと「高気密」の効果で酸欠になるのではと危惧するのでした。いくら「気密性が高い」と言ってもそれほどまでではないとは思いましたが、専門家に問い合わせてみると、高度な気密室ではないし、人の住む家なので自然換気に関しては充分に配慮されているとのことで、安心しました。


3、それでも家が好き


今では、毎年冬になるのが楽しみになり、「薪ストーブ」の周辺に自然と集まってくる我が家の猫たちの満足そうな寝顔を見ているだけで本当に良かったなぁと、つくづく思っています。